出羽抖擻修行

はじめ羽黒山において出羽三山神社と諸堂参拝。講社や一般参拝の方は多かったが山伏の行者姿は他に見えず。

夏山にも関わらず法螺の音が聞こえず寂しいと土産屋の店主もこぼす。今年は出羽三山神社や正善院主催の修行も中止。個人修行者くらいしかいないとの事。思いがけずお茶出しと串こんにゃくの御接待を頂いた。是非、羽黒山参詣の折には太田商店さんにお立ち寄りください。

羽黒山を中心とした組織は天台宗系、対して湯殿山は真言宗系。元々は神仏習合の土地ゆえに別当寺がある。真言宗の別当から内二ヶ寺へ。

注蓮寺は恵眼院鉄門海上人が祀られる寺、月山の遥拝所でもある。御神木は七五三(しめ)掛桜。こちらは祈祷と廻向の予約者以外は現在内拝は出来ず。

大日坊は湯殿山の言わずと知れた総本寺。出羽三山(羽黒山・月山・葉山)の奥宮別当なので格式高く由緒ある寺院である。明治時代の神仏分離令を受けて神社側に土地権利を奪われてしまったが、御縁歳の説明は真言の教相抜きに湯殿山は語れない。ご住職が登壇なされて法灯隆昌の祈祷をして頂き、おわりに詳しく歴史をご教授くださった。また、真如海上人を間近で礼拝出来たが圧巻であった。一人の行者がいのちを差出し即身仏となった事実に胸を打たれる。とても親身でアットホーム、寺宝の仏像群も素晴らしい。出羽詣りの際は湯殿山総本寺瀧水寺大日坊さんへ。

湯殿山奥宮は「語るなかれ、聞くなかれ」と古来より言われる。百聞は一見に如かず。皆さんもご自身でお参りして五感で体験ください。

他にも多くの出会いに恵まれた修行となった。疫病の猛威があり懸念事項も多かったが、専ら自動車移動のみ車中泊は変わらず。山海は人口密集が少なくソーシャルディスタンスも維持しやすい。久しぶりの運動に心身共に元気になった。

湯殿山頂大鳥居
羽黒山登拝中の私
大日坊参詣道にて
湯殿山奥宮 結界
大日坊山門
注蓮寺本堂

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